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高森明勅
2019.10.15 06:00皇室

国民文化祭と国民体育大会

令和の「四大行幸啓」の1つは「国民文化祭」。
これが令和から新しく加わったので「四大」となった。
平成時代には皇太子のご公務だった。

始まったのは昭和61年から。
この時には、まだ皇太子にもなっておられなかった天皇陛下が、ご隣席。
以後、平成に入ると皇太子としてお出ましになった。

天皇陛下にとっては、第1回からずっと関わって来られた特別な行事でもある。
平成29年からは「全国障害者芸術・文化祭」と合同開催されている。
天皇陛下のご即位と共に「天皇のご公務(象徴としての公的行為)」
に格上げされた。

これは従来、国内最大のスポーツの祭典である国民体育大会が
天皇のご公務とされて来た事実に照らし合わせて、極めて適切な扱いだろう。
国民文化祭は国内最大の「文化の祭典」と言うべきイベントだからだ。
陛下の高いご見識を感じさせる。

ちなみに今年は9月16日に新潟県・朱鷺メッセで開催された。
令和の「四大行幸啓」は、日本人にとって取り分け重大な分野を、
殆ど網羅していると見る事が出来よう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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